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2018.10.31
寝つきが悪い、寝起きが悪い

こんにちは。院長の岩波です。

 

寝付きと寝起き、よくなりたいのはどちらか、という話を聞くことがありますが、これは、ある意味とても医学的です。

どちらも自律神経のバランスが整っているとうまくいきます。

 

私はどっちもいい方がよいです!(そりゃそうだ。)

自律神経には活動モードに働く「交感神経」と、リラックスモード(抑制モードにも)働く「副交感神経」の2種類があります。これらがバランスを取り合って、私たちの体のいろいろがうまくいくようになっています。例えば、血圧を上げるのは交感神経、上がったままだと困るのでもとにもどそうとするのが副交感神経、といったように働きます。寝付きと寝起きにこれらがどうかかわってくるのか、ちょっと触れてみます。

 

まず「寝付き」。

 眠るときはリラックスした状態でないと眠りに入れないわけですが、自律神経のうちの「副交感神経」が働いてくれるとリラックスした状態になれます。 副交感神経を働かせるには、例えば寝る前にぬるめのお風呂にゆっくり浸かる、ベッドに入る少し前から電気を薄暗くして、静かな環境にする、なんてことがよく言われます。

 

現代の私たちの生活は交感神経を活発化させることであふれています。一晩中ついているネオンや街灯など、テレビ、パソコン、携帯の画面から出る強い光、音など、どれも交感神経を刺激するものばかりです。 これに加えて仕事の疲れや人間関係のストレスなど、さらに交感神経が刺激されてしまいます。

 

 なので、できれば布団に入ってからは携帯を見ない、電気はなるべく消すなど、ちょっと試してみるとよいかと思います。

 

 どうしても眠れないときは睡眠導入剤もありだと思いますが、薬に頼る前に、上記のような方法を試してみるとよいと思います。 少し変化を持たせてみるならば、アロマテラピーもよいです。私が試したのはベルガモットという精油ですが、柑橘系のよい香りで、心地よく眠りに入れるような気がしました。 でも、どう感じるかには個人差はあると思います。

 

 あまりに眠れない方は、睡眠導入剤を使うことをお勧めします。やはり眠れなかった時の翌日のダメージを考えると、私はそれもありだと思っています。 導入剤は、寝付きだけ助けてくれて、あとは自分の力で寝ます。私も使ったことありますが、けっこう寝ざめもよかったです。ただし、患者さんの中には朝ぼーっとする、と言っていた方もいますので、やはり個人差がありますね。お医者さんにどんな状態なのかをお話しして、あったものを処方してもらうことをお勧めします。

 

 ちなみに、漢方薬にもリラックスさせてくれたり、疲れすぎて眠れないとき(交感神経が緊張しすぎているとき)に飲むと効果のある薬があります。

 

 次に寝起きです。

これは、目が覚めてすぐに活動モードには入れればよい、ということになります。今度は交感神経の出番です。すぐにシャキッとするには、まずはよく眠っていることが大事ですが、一般論としては、カーテンを開けて朝日を浴びるのがよいと思います。顔を洗ったり、少し熱めのシャワーを浴びてもよいかもしれません。 そして、朝食をキチンと摂ることです。(食事の回数にはいろいろ説がありますが、子供の頃から3食で来ている人がほとんどだと思うので、私は一般的には3食をお勧めしています。)

 

 こうしてみると、やはり「よく眠れている」ことが大事、ということになります。寝付きはよいけど何回も起きてしまう人、寝付きは悪いけどぐっすり眠れる人、寝付きもいいし起きないけど、朝、疲れが取れてい人など、いろいろな方がいます。

 

 原因もいろいろで、やはりストレスや慢性疲労などで交感神経が緊張している人、枕があっていない人、体が冷えている人、静かな環境でない人など、人によって違うと思います。 睡眠は人間の営みの中で最も大事なことの一つです。眠っている間に、大人でも成長ホルモンが分泌され、体のメンテナンスが行われます。免疫力も眠っているときに高まります。

 

 最近は睡眠外来やスリープクリニック、といった、睡眠専門のドクターもいろいろな形で門戸を広げています。悩んでいる方は相談してみるとよいと思います。

 

当院でも漢方やサプリメントなどはご用意してますので、お気軽にご相談ください。

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