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- 2018.11.13
- 動脈硬化の検査
こんにちは。院長の岩波です。
今日は少し当院の検査のご紹介です。
前橋温泉クリニックでは、より早い状態で動脈硬化の有無を判別するための検査を取り入れています。
「FMD」と称される検査で、正しくは’Flow mediated dilation’「血流依存性血管拡張反応検査」という名前です。
上腕に超音波をあてて血管を探し、安静時の血管径を測定します。
次に前腕を血圧計のようなものでしめつけて、5分間血流を遮断して血管をつぶします。
そして、締め付けを外し、血流が再開してからの血管径の戻り具合を見る検査です。
何を見ているかというと、血管にある内皮細胞という細胞の機能です。
内皮細胞からNO(一酸化窒素)が出て来て、これが血管を拡げるということがわかっています。
FMD検査で血管径のもどりがよい場合は、NOがちゃんと出ていて、内皮細胞の機能もよいということになります。
動脈硬化は血管の内皮機能障害からはじまるといわれています。
つまり、内皮細胞がきちんと働いていないと動脈硬化になりやすいということです。
アンチエイジングはまず今の自分を知るところから始まります。
今の自分からなるべく老化を予防することが大切です。
そのためにもこういった検査を受けて、自分の血管はどんな状態なのかを知っておくことは有意義だと思います。
ちなみに、FMD検査で内皮機能が悪い!と出てしまったら、どうすればよいのでしょう?
実は、内皮機能の改善に温泉が一役買っていることが知られています。
前橋温泉クリニックでも、患者さんに協力していただいて、温泉入浴の前後でFMD検査をする実験を行いました。
結果として、ほとんどの方が温泉に入ったあとの方がFMDの結果がよくなっていました。
中にはあまり変わらない方もいらっしゃいましたが、他の施設の研究結果でも特に女性は温泉入浴のあとで内皮機能が改善しやすいという結果が出ているので、温泉に定期的に入ることは動脈硬化を予防することになるかもしれません。
ただし、持病の有無、体調などによって温泉の入り方を変える必要もあります。
すでに心臓に病気のある方などはやみくもに温泉に入るのはやめて、まずは主治医に聞いてみて下さい。
心臓の機能が悪い方でも温泉療法でよいリハビリになることもありますが、そういうときは専門の方の指導のもとでやるので、自己流はNGです。
今健康だという方は、まず自分の体を知り、自分にあったアンチエイジング法を実践してください。
食事、運動、生きがい、ストレス解消がアンチエイジングライフの基本です!